ハワイ不動産3ベッド賃貸事情
4人から5人の家族に3ベッドルームは、必要とされる賃貸物件です。ですが、ワイキキには3ベッドルームは多くなく2ベッドルームが主流です。
ATTOM Data Solutions という不動産に関する調査会社が3ベッドルームに関してホノルルを含めた540の市を米国住宅都市開発省のデータ、労働統計局の賃金データを使って調べました。この報告書によると、ホノルルでは、3ベッドルームの賃貸物件を賃貸するために月平均賃金の70パーセントを必要しているとのことです。よって、5000ドルの月給があれば、3500ドルが3ベッドルームの家賃になるということになります。実際には、夫婦共働きの1万ドルの月給があるような家族や就職先の企業が家賃保証をして3ベッドルームを賃貸しています。平均賃料の収入に対する割合は、家賃の高額さを表わしています。最も高い割合の家賃はカリフォルニア州マリン市で、77%でした。また、この調査では、家賃上昇に比べて、アメリカの住む人々の賃金が満足に上昇していないということも意味しているでしょう。
分析された市場の13.8%にあたる75の市が、3ベッドルームの賃貸物件の家賃は賃金の3割以下に留まっていますが、55の市では、平均賃金の半分が必要で、337の市では、平均賃金平均62%が必要であるとのことです。
当社の経験では、賃貸物件は、家賃の低い物件から埋まっていきます。そして、改装されたような家賃の高額物件が最後に賃貸されるという具合です。また、我々不動産業者は、ハワイ不動産を賃貸する際には、賃貸希望の人に職業者収入をたずねてもいいことになっています。賃貸希望の応募書類にも収入を記載する欄があります。収入によってこの物件を貸してもいいかどうかの判断するからです。まず、理想的な収入は、家賃の3倍です。不動産を購入のときのローンも同様で、返済額は、収入の3分の1までが、適当とされています。よって、家賃に関するこの数字も適当だと言えます。
レンタル・アフォーダブル・レポートによりますと、米国の住宅市場の66%は、借りるより家を買う方が数字に置いては得であるということです。ただ、ホノルルの場合は、住宅も高額ですので、購入したほうがいいか否かは別問題でしょう。また、2017年に、このまま金利が上昇していくことと、不動産価格上昇による2つの悪条件によって、益々買うチャンスが遠のくだろうということです。
ですが、いまのところ、ハワイ不動産の売買は活発で、自宅だけではなく、投資物件としても多く買われています。給料がなかなか伸びないので、ハワイ不動産を購入して、資産運用をするという考えもでてきますので、投機がよくないとは言えません。
懸案は、投資物件を購入しても、その物件の家賃を支払える賃貸者がいないという状況になることです。ハワイに限らず、全米の多くの都市で、家賃は収入に見合っていない、住宅の賃貸事情は厳しいという結果が出たので、今後の対策がのぞまれます。そして、解決策があるとすれば、それは、アフォーダブルの住宅を増やすことと、鉄道建設によって一極集中をなくすことにあります。既にその対策は始まっていますが、以上の問題が解消するには、随分長い年月が必要でしょう。
SANADAインタ-ナショナル不動産売買
プラスセブン不動産
代表取締役社長 : 真田俊彦