ハワイ不動産とハワイ政府による環境保護
ワイキキからダウンタウンを眺めますと、クレーンがいくつも見えます。 高層化と都市化が急速に進むホノルルの様子です。 カカアコには、高級コンドミニアムだけでなく、アフォーダブル(買い安い価格帯)のコンドミニアムも林立するので、団地のようにならないことを心配しています。 人口が集中すれば、それにともなう行政のサービスや商業店舗が必要になりますが、都市化にともなう設計図が出来ていないことが、今後の課題です。 最も懸念されるのは、緑地化の政策です。積極的に動く様子は見られません。それは、ホノルル中心部の空き地保全には土地が高額なためでしょう。
よって、可能な土地から保全に動きべきだと思っていましたところ、そのような動きが2016年の暮れにありました。 国土資源省は、オアフ島中央のアイエア州で635エーカーを購入したと発表しました。 アイエアのカラウオ渓谷や、エワ森林保護区に通じる広大な土地で、自然保護区となる予定です。 買収のための資金は、ハワイ州の土地保全プログラムと米国の動物保護のための土地取得プログラムから得られたもので、具体的な目的は、
1、ホノルルの地下水供給のための重要な集水・濾過システムとしても機能させること。
2、エバ森林保護区にカワアオを追加することにより、ハワイ州は永続的にこの地域を保護できること。
3、絶滅のおそれのある植物種や鳥類の棲息地であり、それらの保護と生息地回復のための管理を促進させることができる。
4、自然を通して訪れる人々に娯楽と教育の機会を与えられることと。
この土地の中には、アイエアループとリッジコースという人気のトレッキングコースが含まれ、オアフ島でも、自然の生息地で高品質の森林と固有の森林の鳥を見ることができる数少ない場所の1つで、コースはハイキング、マウンテンバイク、バードウォッチング、野生動物の写真撮影に使用されているとのことです。 両トレッキングコースは、毎年数千人の観光客が訪れます。
不動産業従事者には、次から次へと新築ビルの情報がはいってくるのですが、なかなか自然保護や緑地化の情報はつかめません。オアフ島を取り巻く環境は悪化していくのではないかと心配していました。コンドミニアムを購入しようとしても、シティービューでは、その価値は大きく下がります。そして、海と空気が汚れてしまえば、もう、ハワイに住む価値は全くないと言っても過言では有りません。ハワイ不動産の価値も同様です。自然との適度な距離が大切です。
今後はハワイ全土でこのような緑地保全が行われることを願っています。
ワイキキのコンドミニアムの窓に野生のオウムが飛んできたときの写真です。SANADAインタ-ナショナル不動産売買
プラスセブン不動産
代表取締役社長 : 真田俊彦