ハワイ不動産のフルキッチン
ワイキキ近くのカイムキやカパフルには、敷地いっぱいに建った立方体の家がたくさんあります。ベランダやポーチなどの無駄なスペースは作らずに、住居空間だけの大家族向け、あるいは、一軒の家の中に賃貸物件を配置していると想像されます。ですが、昨今は大家族ではなく、いくつかの家族がひとつの一軒家に住むという考えもあります。ホノルルは家賃が高額ですし、ひとつの家族が別々で住むよりも経費が低く抑えられるからです。
下水道料金や固定資産税なども一軒分で済みます。
ですが、最も問題となるのは、一軒家にフルキッチンは一ヶ所にしか設置できないという法律になっています。
たとえば、一軒家の中にある賃貸物件の入居者を募集するとして、キッチネットなどの設置では単身者用となってしまいます。キッチネットは、料理するスペースはあるものの、シンク(流し)がある場合も無い場合もあります。冷蔵庫は、一般的には小さめのものが主流です。ちなみに当社のステュディオには、キッチネットでも2ドアの大型冷蔵庫設置を通常としています。料理をしない人ほど、冷蔵庫を食品の貯蔵庫として使用するためです。
話はそれましたが、長く住んでもらえることが、家賃収入額が最も高くなるのですが、一般には、家族に住んでもらうことが好ましく、そのためには、フルキッチンがあることは最低条件となります。ハワイでのフルキッチンであるという定義は、大型冷蔵庫、シンク(流し)、電気コンロ(七面鳥が焼ける大きなオーブンつき)の3つがあることとなっています。食器洗浄機やシンクの排水溝に設置されたディスポーザル、電子レンジなどは関係ありません。条件の3つのアイテムは、どれを失ってもキッチンとしての役目をはなはだしく損なうものですので、うなずけます。
昨今では、豪華な一軒家でも、フルキッチンが複数個所設置されていたりします。正式なフルキッチンであれば、もちろん違法になってしまいます。ですが、たとえば、不動産売買の過程で、外部の見積もりの担当が来るときだけ、大型冷蔵庫を隠してあるとか、電気コンロがある位置にワインセラーが代わりに置いてあるという具合に、フルキッチンではないように見せるのです。そして、見積もりの人が帰っていったあとに、電気コンロに入れ替えるのでしょう。
よって、それらを設置できるコンセントがあれば、問題なく、フルキッチンを何箇所でも一軒家に設置できるということになります。
不動産エージェントが、違法なフルキッチン複数個所をすすめることは、違法であると思いますが、生活の向上のために、このような方法がある、という程度にご理解いただければと思います。
SANADAインタ-ナショナル不動産売買
プラスセブン不動産
代表取締役社長 : 真田俊彦