新築コンドミニアムと付録
ある開発業者には、指定する新築コンドミニアムを購入した買い手には、ベンツの新車を3年間借り受けて使用することができるという付録をつけるという計画があったということです。昨年の夏には、そのような販売方法を執るという記事がでていました。
これが実行されていれば、売れ行きが悪くなったので、付録を計画したのかと思う人はたくさんいるでしょう。また、コンドミニアムは、アフォーダブルではなく、どちらかと言いますと、価格的には、高級コンドミニアムに属しますので、買い手は、ベンツを魅力的だとは考えないかもしれません。ベンツなら、自分で買えると思う人が多いでしょう。
新車を3年間借り受けるのは、車をリースすると言って、アメリカではとても一般的な所有の仕方です。3年間乗ったら、返却して、また、別の新車を3年間借りて所有するということを繰り返すのもよくある方法です。そして、これは、ベンツに対しても、珍しいことではありません。よって、ベンツは、インパクトがある付録ではないかもしれません。しかし、これが、ベントレーであるなら、どうでしょうか。ベントレーは、リース契約などないと思いますし、そもそも高級コンドミニアムほどの高額の車ですから、なかなか手に入りません。その車を半額、いえ、リース料の全額を支払っても、リースして借りたいというお金持ちはたくさんいると思います。しかし、ベントレーについては、現実的ではありませんので、ベンツに落ち着いたのかもしれませんが、いずれにしても、これらの付録にかかる費用は全て、物件費用に上乗せされていると考える人も多いと思います。
そして、最も考慮しなくてはならないのは、「付録をつけなくては売れない」という印象を与えないようにすることです。そのように考えた人々は、購入を控えようとするかもしれないからです。売れ行きがよくないとわかれば、価値が落ちるかもしれないと考えますし、過去の例では、売れなかった在庫を値引きして、開発業者が売るということも起きています。付録をつけることによる悪影響があるので、この案は、実行されていないのでしょう。
私が、開発業者であるなら、本来の仕事である正当なコンドミニアムの建設に100パーセントの心血を注ぎます。魅力あるハワイ不動産にするためのデザイン性、他には無い設備、利便性など、考えられることは全て試します。しかし、決して付録は考えません。その付録をほしい人には、便宜を図る程度でいいのです。
そして、買い手である我々は、開発業者の動きを観察して、慎重に行動すべき時にきていると思います。SANADAインタ-ナショナル ハワイ不動産 売買
プラスセブン不動産
代表取締役社長 : 真田俊彦
